今から15年前。
柔道の授業中、右膝から生じた「バチッ」という異音。
その直後からグラグラになった右膝。

「右膝前十字靭帯断裂、および右膝半月板損傷」

当時高校2年生だった私は、思いもよらない大怪我に見舞われた。

「まだ高校生。これから先の人生の長さを考えると、手術+リハビリで元通り復帰するのが得策。」

そんな私に提案された手術は

「膝蓋靱帯を用いた膝前十字靭帯再建術」

膝蓋靭帯の真ん中の部分を骨付きで抜き取り、断裂してしまった前十字靭帯の代わりとして移植するというものだ。

当時、膝前十字靭帯再建術は症例が少なかった(と主治医の先生から聞いたが、たまたま読んでいたマンガ(スーパードクターK)で、全く同じオペを扱ったストーリーがあった)が、こんなグラグラの膝で一生過ごすのは嫌だったので、二つ返事で「お願いします。」

春休みに入ってすぐに手術。
内視鏡を使うため、思ったほど傷も残らず無事に終了した。

私「来年の冬に、卒業旅行でスノボー行きたいねんけど、行けるかな?」
先生「リハビリ頑張ったら行けるで。その時が完全復帰になるな。」

それからのリハビリは、ある意味地獄だった。
曲がらない膝、落ちた筋力、戻らない感覚・・・

特に関節可動域を元に戻すリハビリが苦痛だった。
恥ずかしいとか考える余裕もなく、ぎゃあぎゃあ大声を出して先生を困らせることが多々あった。

そんな中でも、夏休み返上でリハビリを続け、2学期が始まるころには、ほぼ元通りに復帰。
卒業後にはゲレンデに行くこともできた。


今日。
はるか遠くバンクーバーの地で、同じ怪我から復活したアスリートが舞う様子を、テレビを通して固唾をのんで見守っていた。
メダルの行方を左右するという「勝負の4回転」に失敗、思わず目を覆った。
多くの人が「・・・ダメか」という思いを抱いたに違いないその瞬間、彼はすぐさま次のプログラムに気持ちを切り替えていた。
その後のジャンプ、そして世界一のステップは圧巻だった。
演技終了直後のガッツポーズに、万感の思いが込められているのを感じた。

そして、悲願のメダル獲得。

高橋大輔選手、おめでとうございます。
同じ怪我から復活を目指す多くの人達は、これ以上ない勇気をもらったことでしょう。

4年後、4回転ジャンプ成功と共に「表彰台の一番上」に立つ勇姿を見せてほしいと思います。

コメント

アミ
2010年2月21日6:07

本当に、高橋選手には感動させられました。
怪我のあとの苦しいリハビリの様子をTVのドキュメントで見たばかりでしたから。
4回転ジャンプに失敗後も、直ぐに気持ちを切り替え、彼独特のステップ、素晴らしい表現力はまさに鳥肌モノ。
元々、ガラスの貴公子と言われるように、感性の豊かな人なのでしょうね~。
良かった良かった!
すみーゆさんもお大事に!

すみーゆ
2010年2月21日12:18

ありがとうございます。
今は特に支障なく、普通にスポーツもできる膝になってます。
長距離ツーリングしてると、ちょっと痛くなることあるけど。(^^;

十時→十字
半月版→半月板

ラージヒル見たさに徹夜中に書き込んだものだから、誤字のオンパレードでした(訂正済み)。

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